2003年9/27(SAT)加斗
結論から言おう。今回の釣行は失敗であった。敗因は、気象庁への過信。それにともなう過度の期待と空想。そして時の運。あるいはそよ風のいたずら。並びに友情・努力・勝利。私は、このような不甲斐ない釣行をここに記さねばならぬことにただならぬ苦痛を感じずにはいられない。私の心が流す赤い血があなたには見えるだろうか。何?見える?目か心の病院へ行くことをお勧めします。 9月に入って3回目の釣行は、晴れ、波0.5m、弱風と予報ではこれ以上にない好条件であった。ここ2回雨に振られ天候に恵まれず貧釣ぶりを遺憾なく発揮していた我々にとって、この予報には胸を膨らまさずにはいられなかった。 前日に釣り場に到着。予報通り風も波もなく穏やかな夜である。三度目の正直とばかりに今度こそはと狙うはアオリイカ。前回購入し、仕組みを理解したばかりの長細くて荷物の邪魔になるヤエンを今回こそ投入する機会が訪れることを信じて眠りにつくのであった。 午前5時半過ぎ、我々は少し寝過ごして起床する。外から聞こえるビュー!ザッバーン!車から出て我々は気象庁の約6ヶ月遅いエイプリルフールに気づくのであった。激しく吹きつける風。テトラに激しく打ちつける白波。先週と全然変わんないじゃん!キムタク風に私は心の中で嘯いた。 それでも我々のハートに灯る情熱の炎は消えることを知らない。赤いゴムボートは荒れ狂う日本海を切り裂くように進む。いえ日本海にゴムボートが切り裂かれんばかりの勢いである。いつもの片江鼻付近で激しい波に揺られながらスタートフィッシング。何度か釣り探っているうちにポイント発見、ぽつぽつ釣れるよ小アジ君。中サイズは全くおらず。ここでは初お目見えのカマスを数匹釣り上げる釣友。20cmクラスも混じって少しうらやましがるも以後全く釣れず。 エサの小アジもゲットできたのでヤエン釣りを開始することとする。糸に針を直結し、エサの小アジを尾掛けにして投入。アタリがあれば十分食わせてヤエンを投入、引っ掛けて釣るという寸法。なかなか素敵な釣りだが、もちろんアタリすらなくいつまでたってもアジはピンピンだったことは言うまでもない。 約3時間後、波と風は一向に止む様子もなく、釣友はトイレ、私は船酔い休憩を取ることにして一旦上陸。少し風波がましになるのを待っていたが残念ながらそんな気配は微塵も感じられないまま時は過ぎていく。場所の移動も検討したがどこも一緒だろうという結論に達し意を決して再出発を断行する。しかし恐るべし日本海、10ポンドのアンカーも意味をなさず、1匹の小アジを追加したのみで我々は強制的に岸に流され着いて正午に無念のストップフィッシング。 結局小アジ約50匹、カマス5匹。ぶっちゃけ小アジなんて近くのマリーナの桟橋でも釣れてたよバーカ、再び木村拓哉メンバーが私の心の中で嘯いた。そして我々は圧倒的な敗北感と疲労感と脱力感を胸に、誰が行くのかと思ったら思いのほか好評っぽい若狭路博2003で賑わう福井県小浜市を失意のうちに去るのであった。 小アジ×50匹くらい カマス×5匹 |